

歯科通信
Dental News〜どうして歯石が付く?〜
歯科医院の定期検診で「歯石が付いていますね」と指摘を受けたことのある方は多くいらっしゃると思います。歯石は毎日ケアを行っていても少なからず付着している可能性があり、歯石になってしまうと通常の歯ブラシでは落とせなくなります。今回は歯石の付着する仕組みを紹介します。
歯石とは?
歯石とは歯の表面に付着したプラーク(歯垢)が、唾液中のカルシウムやリン酸などと結合して石灰化したもので、約2~3日で石灰化が始まり10~14日で硬い歯石に変化します。

歯石は石灰化しているため、それ自体に病原性は少ないのですが、表面が軽石のように粗造のため、歯垢や細菌の付着を促し、結果的に歯周病や口臭の原因となります。
歯石の除去、特に歯周ポケットの内部に溜まった歯石は歯科医院でのプロフェッショナルケアで除去する必要があるため、定期的な通院でお口の中を清潔に維持しましょう。

定期的に歯医者を受診することが大切
次のグラフは、厚生労働省の調査結果を基に作成されたもので、年齢と残存歯数(歯の本数)との関係を示しています。「3ヶ月毎に定期受診している患者さん(青線)」と「症状が出たときだけ受診している患者さん(赤線)」の差は、年齢を重ねるごとに大きくなっているのがわかります。

痛くなる前に歯医者を受診することが大切
「歯が痛くなってから行く」では手遅れになるケースも多く、歯を守るには痛くなったり、悪くなったりする前に受診する「予防の意識」が大切です。定期検診では、歯石や歯垢の除去、歯周病や虫歯の早期発見ができます。将来的にご自身の歯を多く残せるよう、定期的な受診をおすすめします。