歯科通信
Dental News~インフルエンザと歯周病の関係〜
2025年はインフルエンザの流行が例年よりも早く、そして感染の広がりが大きくなり、ニュースにも話題になっていました。実は最近の研究で、歯周病細菌がインフルエンザウィルスの感染を促すという報告が出されました。お口のケアが虫歯・歯周病だけでなく、インフルエンザ発症予防にもつながるとのことで、今回は前回に引き続きお口の中の病気とお身体の病気との関係をご紹介します。

インフルエンザウィルス感染の流れ
①ウィルスが単独の場合、ウィルスが持つ鍵(ヘマグルチニン:HA)が細胞表面の鍵穴(シアル酸)に結合することで感染する。
②この時、歯周病菌(P.gingivalis)が存在すると、歯周病菌の毒素であるジンジパインが鍵穴に作用し、より感染しやすくなる。
③細胞内で増殖したウィルスは酵素(ノイラミニダーゼ:NA)によって細胞外へ放出される。
④この時、口腔細菌(Streptococcus oralis)が持つNAが細胞外放出を促進する。

口腔ケアでインフルエンザ予防を‼
実際に高齢者を対象とした研究で「専門家による口腔ケアを受けた場合、インフルエンザの発症率が10分の1と大幅に減少した」データが報告されています。また、お口の中を清潔にすることで唾液の量と質が上がるため、唾液に含まれる免疫グロブリン(IgA)が機能し、より感染予防につながります。毎日のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアでインフルエンザの予防に努めましょう。