歯科通信
Dental News噛み合わせと認知症の意外な関係
近年、噛む力や噛み合わせと認知症との関係が注目されています。咀嚼は単に食べ物を砕くだけでなく、脳へ刺激を送り、記憶や思考を司る海馬の活性化に関わっています。
噛む力が弱くなると、脳への刺激が減少し、認知機能に影響を及ぼす可能性があることが研究で報告されています。
アミロイドβと脳への影響
認知症、特にアルツハイマー型認知症の原因のひとつとされているのが、脳内に蓄積する アミロイドβ というタンパク質です。
下記の画像のように、正常な脳と認知症の脳ではアミロイドβの蓄積量に大きな差があります。
- 正常群(control):蓄積が少ない
- 認知症群(PCPBD/PCCpa):蓄積が多い
アミロイドβが多く蓄積すると、神経細胞の働きが低下し、記憶障害など認知機能に影響が出ます。

噛み合わせが悪いとアミロイドβが増える?
研究では、噛み合わせが悪い動物ほど、海馬にアミロイドβが多く蓄積することが示されています。
また、歯が20本以上残っている方と比べて、歯を失い入れ歯を使用していない方は、認知症の発症リスクが1.9倍高いという報告もあります。

噛むことは脳を活性化させます
お口の中には歯だけでなく、舌や頬などさまざまな器官があります。食べ物の硬さ・味・舌触りといった刺激はすべて脳で処理されるため、それぞれに刺激が加わることで脳が活性化します。お口から食べ、噛み、飲み込んで消化することは、お口の中だけでなく全身の健康にとっても大切です。
噛む力を守ることが認知症予防につながります
ブリッジ・入れ歯・インプラントなどで機能を回復できれば、健康を維持できる可能性は高まります。噛む力や噛み合わせは、身体だけでなく「脳の健康」を守るためにも大切です。しっかり噛める環境を整え、食事を楽しみましょう。
気になる症状がある方は、早めにご相談ください。新井歯科医院では、噛み合わせのチェックや咀嚼力の評価を行い、適切な治療や予防方法をご提案しています。